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Cute Movies

ドラフト・デイ

絶体絶命から始まった10分間の逆転ショー

2015年1月30日(金)、TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー<br><br>(c)2014 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.<br><br>
2015年1月30日(金)、TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー

(c)2014 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

ドラフト・デイ

監督:アイヴァン・ライトマン
脚本:ラジーヴ・ジョセフ、スコット・ロスマン
キャスト:ケヴィン・コスナー、ジェニファー・ガーナー、デニス・リアリー、フランク・ランジェラ、エレン・バースティン

<ドラフト会議3つのポイント>
 ■指名順は、前年のレギュラーシーズンの成績が悪かった順
 ■指名権のトレードができる
 ■指名をするための持ち時間はわずか10分間



迫るタイムリミット、ライバルとの駆け引き、崖っぷちドラマ!!

サニー・ウィーバー・Jr(ケヴィン・コスナー)は、アメリカンフットボールのプロリーグ、NFLに所属するクリーブランド・ブラウンズのGM(ゼネラル・マネージャー)。
名将といわれた父親がこの世を去った後、チームの運営と強化を担う立場。しかし、ここ2年もの間、チームの成績は低迷。オーナー(フランク・ランジェラ)もチームの監督(デニス・リアリー)もそれぞれの思惑は同じ。何とかチームの底力を上げたい。そして、地元ファンの期待に応えたいと思っているのだ。そのためには、12時間後に迫ったNFLドラフト会議で即戦力になる超大物を獲得することということがサニー自身、痛いほどわかっていた。
そこにドラフト会議でトップの指名権をもつライバルチームのGMから、サニーに取引しないかと持ちかけられる。チームの苦しい事情を見透かしての巧妙な申し出だった。一度は断るサニーだったが、苦悶の末、あろうことか将来3年にわたって1巡指名権を相手に譲るという無謀な取引に応じてしまうのだ。これにより今年のドラフトの最大の目玉であるクォーターバック、ボー・キャラハン(ジョシュ・ペンス)を獲得できる。これ自体、目の前の補強に目がくらみチームの未来を売り渡してしまうということなのだ。当然、スタッフの間に衝撃が走る。オーナーも監督も猛反発。加えて監督はボー・キャラハンの獲得は絶対反対という立場。超大物の獲得と言っても思惑は違うのだ。
しかもあろうことか、サニー自身が本当に獲得したいのはボー・キャラハンと違う選手を念頭に描いている。理想と現実のはざまで揺れに揺れる心。さらによりにもよってこのタイミングで秘書であり、恋人でもあるアリ(ジェニファー・ガーナー)から妊娠したことを突然告げられる。
そこへ母親(エレン・バースティン)が父の遺灰をフィールドに撒きたいとのりこんでくる。サニーの元妻を引き連れて・・・・・・サニーのいらだちは募るばかり。
時間は刻々と迫ってくる。それぞれに結論を見出さなければならない。絶対絶命のサニー。
キャリア最大の試練に立ち向かうもっとも長い一日を描く、熱きスリルと感動に満ちたエンターティメント作品。あっと驚くどんでん返しを映画館で目撃してください!!

おもわくがぶつかりあう人間ドラマ!!

ケヴン・コスナーの端正な顔立ちの中に隠された苦悩といらだち。GMという責任ある立場という雰囲気を醸し出しながらも人間という喜怒哀楽を垣間見せる深みのある演技にも注目。
また、ボー・キャラハン役として出演している、ジョシュ・ペンスも当初の傲慢で自信に満ち溢れた態度から、ドラフトが進むにつれ徐々に動揺が広がるようすなどにも作品に込められたヒューマンドラマという一面がみえる。単なるスポーツ映画ではないのだ。人が窮地に追い込まれた時に見せる弱さと強さ。頑固さと機知。オーナーの、監督の、そして恋人の、また他のGMのさまざまな貌が、役柄を通してスクリーンに映し出される。
映画を観ながら自分自身のタイプも投影できる面白さになっている。
ケヴン・コスナーはホイットニー・ヒューストンと共演した『ボディーガード』やアカデミー賞の最優秀作品賞・監督賞など7部門を獲得した『ダンス・ウィズ・ウルブズ』など数多くの話題作で良く知られている俳優。今回は、テレビドラマ『エイリアス』でゴールデングローブ賞の最優秀女優賞のジェニファー・ガーナ―が、キャリアを築き上げた恋人役で共演することでより個性的な作品になっている。
スポーツ好き、人間が好きな方、人間関係が分からないと思っている方へもお勧めの作品だ。


スポーツ界の裏側が楽しめるしかけ!

見どころのひとつとして、映画ではNFLの許可を得て実際のドラフト会議の最中にカメラを持ち込み撮影をしている。そのため、NFLコミッショナーやスポーツ界の著名人も多数出演し、登場するチーム名も全て本物という密かな楽しみも満載されている。
NFLのドラフトは、世界中のプロリーグのお手本ともいうべくルールの完成度も高く、ショーとしてテレビで実際に中継され、アメリカ中のファンを熱狂させているものだ。
映画は、選手たちの控室や各リーグの作戦会議室にもカメラを備え付け、10分間という限られた時間で選手の指名を行い、あるいは他のGMと電話で交渉したりと緊迫したやりとりなど、現実と同じように幹部の一喜一憂を映し出している。

text by おおた まる